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マイクロソフト業界別の記事

RPA (Robotics Process Automation)

ロゴ: NTTデータ

国内 RPA ツールシェア 1 位の実績

日本では、少子高齢化による労働人口の減少が喫緊の課題です。最近話題の RPA (Robotic Process Automation) は、ソフトウェアで業務を自動化する仕組みで、人手不足の打開策の 1 つとして注目を集めています。RPA のツールは海外製も含めて多数ありますが、その中で高い支持を得ているのが株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (以下、NTTデータ) も提供する国産 RPA ツール、WinActor です。

WinActor は、国内 RPA ツール市場のシェア第 1 位 (*1)、また NTTデータは、2018 年の顧客満足度調査 (*2) およびパートナー満足度調査 (*3) の RPA 部門において第 1 位を獲得しています。2019 年 3 月現在、WinActor は約 3,000 社に採用され、ライセンス数は 3 万件を超えています。

図: RPA 導入前と導入後

写真: 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 中川 拓也氏
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 社会基盤ソリューション事業本部 ソーシャルイノベーション事業部 デジタルソリューション統括部 RPA ソリューション担当 課長 中川 拓也 氏

NTTデータの RPA の取り組みについて、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 社会基盤ソリューション事業本部 ソーシャルイノベーション事業部 デジタルソリューション統括部 RPA ソリューション担当 課長の中川 拓也氏は次のように説明します。「実は当社は、40 年以上前から、OCR (光学的文字認識) 技術により紙を扱う業務の自動化に取り組んできました。紙処理以外の業務まで自動化するため、2014 年からは RPA にも取り組んでおり、WinActor が特に企業の間接部門 (ホワイトカラー) の業務を自動化、効率化するための決定打になると自負しております」。

現在、多くの組織の中でさまざまなシステムが導入され、稼働していますが、中川氏は運用面で課題があると言います。「IT 化が進むと、オンプレミス環境の基幹システムから、クラウドの CRM システムまで、各社のさまざまなシステムが混在状態となります。それらのシステム間の情報連携に、人手を介していることが多いのです」(中川氏)。

このような課題を解決するために、NTTデータでは現在 350 社に上るパートナー企業と協業して全国の企業や自治体を支援しています。

*1 RPA 総合プラットフォーム「RPA BANK」調べ: RPA 利用実態アンケート調査 (2018 年 11 月、有効回答数 772 社)
*2「日経コンピュータ」顧客満足度調査 2018-2019、RPA 部門 1 位
*3「日経コンピュータ」パートナー満足度調査 2019、RPA ソフト部門 1 位

直感的にシナリオを作成できる、使いやすい国産 RPA ツール

写真: 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 森長 慎司氏
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 社会基盤ソリューション事業本部 ソーシャルイノベーション事業部 デジタルソリューション統括部 RPA ソリューション担当 森長 慎司 氏

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 社会基盤ソリューション事業本部 ソーシャルイノベーション事業部 デジタルソリューション統括部 RPA ソリューション担当の森長 慎司氏は、WinActor の特長を次のように紹介します。「システムからシステムへ、あるいは Excel からシステムへ、といった人手を介するパソコン作業を、自動化します。自動化されるシステム側には改修などを加えることなく実現できるのがポイントで、人手の部分が、いわば WinActor というソフトウェア型ロボットの手に置き換わるのです」。

数ある RPA ツールの中で、WinActor が特に高い評価を得ているのが、業務部門の担当者自らがロボットの動作シナリオを作ることが可能なわかりやすさです。「WinActor は人が操作する画面の動きを記録し、自動的にベースとなるシナリオを作ります。そこにチューニングを加えていけば、シナリオが完成するため、難しくて使いこなせないということはまずありません。加えて、出来上がったシナリオが分かりやすく、誰が見てもフローを理解できるため、業務の引き継ぎがしやすいこともポイントです。」(森長氏)。

WinActor にはプログラミング コードにより機能を追加することもできますが、基本的にはプログラミング知識が無くとも、分岐や繰り返しといった複雑な処理も含めた設定やチューニングが可能です。

WinActor を管理・統制するためのツール WinDirector も 2017 年に開発し、提供しています。「WinDirector は、それぞれの担当者が作成した WinActor のシナリオをシナリオプールに集約し、実行タイミングのスケジュール管理や、実行や編集の権限管理などをサーバー上で集中的に処理する機能を提供するものです。日本的な多階層の組織管理に対応した権限設定や、シナリオの新旧世代管理など、きめ細かい管理・統制が特長です。これにより誰が作成して何のために使われているのか分からない『野良ロボット』を発生させないことが可能であり、大規模に WinActor サーバー型を利用するお客様にご愛用いただいています」(森長氏)。

法律が変わってもすぐにシステムを改修できない ~ RPA がその解決策に

中川氏は、「RPA は現在、働き方改革の唯一の具体策と言えるかもしれません」と話します。「テレワークが普及し自宅などで働けるようになっても、業務量、業務時間が変わらなければ、根本的な解決ではありません。いつでもどこでも対応できる分、時間外労働が増える可能性さえ秘めています。その点、人の代わりに仕事をしてくれる RPA は、確実に業務量を減らす有効な解決策と言えるでしょう」(中川氏)。

それだけではありません。中川氏は、「RPA は正確でスピードが速く、夜中でも休みなく働いてくれるというメリットがあります。お客様からは面倒な業務から解放されて、本来のクリエイティブな仕事に集中できるようになり、ストレスが減ったといううれしい声もいただいています」と説明します。

さらに、公共部門特有の課題もあると言います。「たとえば、法律が変わったために会計システムに改修を加えたいとします。現在の予算制度では、会計部門が IT 部門に改修を要望し、要望が通れば予算要求を行い、予算が承認されると、入札仕様を書いて入札をかけて業者を選び、ようやくシステムを改修するという流れになります。これでは簡単な改修でも 2 ~ 3 年、かかってしまいます。RPA であれば、会計課の担当者が自分でシナリオを変更できるため、非常にスピーディーに要望に対応できるのです。これも WinActor が多くの自治体で導入されている理由の 1 つです」。(中川氏)

WinActorと AI OCR を組み合わせて、さらに大幅な生産性向上も可能

WinActor でかなりの部分が自動化できますが、特に自治体では、紙の書類が多く存在し、そのデータ入力が課題です。これに対し注目されているのが、間もなくリリースを予定している AI OCR の LGWAN 版 (自治体用ネットワーク版) です。従来の OCR は形だけで文字を認識していましたが、AI OCR は AI の技術と組み合わせて、読み取った内容や傾向を学習して認識精度を高めます。森長氏は、「たとえば 100 名分の手書き住所があるとすると、100 件中 98 件が番地まですべて正しく認識されているというレベルです。従来型のOCRですと、1 件の住所の中でも 1 〜 2 文字は誤認識していましたし、マンション名などのカタカナや番地などの数字の混在も苦手でしたが、AI OCR では格段に進歩しました。これなら人によるチェックは最小限で済みます」と、AI OCR の高い認識率を説明します。AI OCR で紙の書類をデジタル化し、そのデータを WinActor で加工したりアップロードしたりすることで、さらに大幅な生産性向上へとつながります。

Azure 基盤上で WinActor を利用することで導入がより容易に

WinActor は、PC へインストールするソフトウェアとして提供してきましたが、さらに中堅企業も含めた多くの組織への利用を促進するために、現在ではクラウド環境にも対応しています。中川氏は、「インストール版はその PC の処理機能を使いますが、クラウド上で利用すれば現在の PC 資産はそのまま有効に使えますし、導入も容易です。クラウドの基盤としてはマイクロソフトの Azure に対応しています。」と説明します。

森長氏は「パッケージ ベンダーとして、多くのお客様が使いやすいプラットフォームと組み合わせることを重視しています。マイクロソフトはセキュリティに力を入れていると実感していますので、公共分野のお客様にも自信を持ってお勧めできます。基盤の安定性やセキュリティをマイクロソフトの Azure で担保していただいて、我々はその上で WinActor を稼働させ、一緒にご提供していこうと考えています」と Azure を評価する理由を語ります。Azure の仮想環境で WinActor を稼働させるだけでなく、管理ツールの WinDirector をクラウドで稼働させることも可能です。

クラウドならではの利点として、担当する課だけで採用を決定できるということが挙げられます。「インストール版の場合、たとえば利用したいのが経理課でも、サーバーを立てて PC を調達し環境を整えるためにはシステム課に依頼する必要があり、時間や予算がかかってしまいます。RPA の中でも WinActor は特にスモール スタートが得意ですから、環境制約の少ないクラウド上での利用は、WinActor のメリットをさらに大きくするといえます。」(中川氏)。

クラウド版には、繁忙期に合わせてシステムを増加減しやすいという利点もあります。公共機関のように毎年決まった月に特定の業務量が増える傾向の高い組織において、クラウド版は特に有効な解決策となります。臨時職員を採用できなくても、サーバーの増強はいつでも可能なのです。

図: WinActor が各システム操作を自動化

つくば市で 79 %、横浜市で 85 % の作業時間を削減した共同研究

WinActor は、自治体、大学、病院などで多数の実績があります。中川氏は次のように話します。「当社では昨年、つくば市と WinActor 活用に関する共同研究を行いました。ある業務では、職員の負荷を約 79 %削減するなど、高い効果を得ることができました。操作性も高評価で、ご担当者が自らシナリオを作っています」(中川氏)。2019 年 3 月には横浜市と行った RPA に関する共同実験報告書を公開しました。WinActor を試験導入した事務で、平均 85 %、最大 99 %の非常に高い作業時間の削減効果を確認しています。

大量の事務作業が発生する大学や病院でも大きな効果が表れています。立命館大学では、支払い手続きのための確定操作を WinActor に置き換えました。「1 回にかかる時間はわずかですが、それを週に 3,000 回、年間では 25 万件もの処理を行っていました。これを完全に自動化し、人が処理する時間はゼロになりました。また、1 回約 4 時間かかっていた ERP データの調整作業も自動化しています。複数の業務を自動化できる WinActor の利点です」と森長氏は大学での成果を語ります。また、ある病院では検査データを診療システムに取り込むための自動化を WinActor で構築する計画があるなど、多方面で WinActor の導入が広がっています。

Office 365 と連携してより便利に

今後の展開について、森長氏は次のように説明します。「WinActor で定型業務を自動化した後、より便利に使っていただくための拡張機能を計画しています。たとえば Microsoft Office 365 と組み合わせて、Microsoft Teams から WinActor に指示を出したり、エラー ハンドリングをインタラクティブに行ったりできると、便利だと思います。またお客様は、Excel を使って基幹システムなどとデータのやり取りをしていることが非常に多いので、Office 製品とスムーズに連携できることは不可欠だと考えています」(森長氏)。

中川氏は「スマート スピーカーと WinActor を組み合わせて運用している例もあります。例えばスマート スピーカーに『経費の精算をしておいて』と呼びかけると、WinActor が処理をする。今後もこのような使い方は増えていくでしょう」と話しています。

さらに自治体や金融機関同士での、共同利用の動きも活発化しています。「Azure 上で WinActor を利用すれば、環境の違いを気にせずに共通のシナリオを活用できます。共同利用すれば費用対効果はより向上しますので、今後も推進していきたいです」(中川氏) と将来の展望を語っています。

このように WinActor は、自治体をはじめとする多数の組織で実績があります。そこで培われたノウハウを活用し、NTTデータは今後もお客様のさらなる課題解決に挑みます。

ロゴ: WinActor

https://winactor.com/
※WinActor® は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。

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